柿右衛門色絵熨斗流水文婦人人形
江戸時代・17世紀末
高 39.4cm
売約済み
柿右衛門作品は、皿や鉢・壷類の他に、土型を用いて犬や鳥・獅子などの動物や人形も多く作られた。柿右衛門様式の型物作品の中でも婦人人形は特に有名である。江戸時代に、その多くの作品が海を渡り、西欧の宮殿を彩る装飾品として王侯貴族の間で人気を博した。この作品の見どころでもある着物の意匠は、小袖に深紅の紅葉と丸文を散し、打掛には色とりどりの熨斗や梅流水を華やかにあしらっている。切れ長の目で艶やかな微笑を浮かべる表情や、そのしとやかな佇まいに、今まで多くのコレクターが魅了されたに違いない。美しい容姿と品格を兼ね備えたこの作品は、柿右衛門婦人人形の白眉といえよう。