古伊万里金襴手赤玉瓔珞文鉢
江戸時代・17世紀末
径 21.4cm 高 8.8cm
売約済み
元禄文化の栄華を象徴するかのような古伊万里金襴手様式の風格ある鉢。見込に描かれた欄干文は、余白を生かし巧みに描かれている。金襴手特有の赤玉文を大きく四つ描くことにより、意匠全体に力強さを与えている。側面に施された鮮やかな発色の瑠璃地は、格調高く見事な出来栄えである。古伊万里の中でも、金彩を使わず瑠璃釉だけで仕上げた作品は、他に類例が少なく、金襴手様式特有の華やかさと上品さを併せ持つ優品である。高台内に二重圏線が施され、その中に「大明萬暦年製」銘が記されている。
「日本の陶磁 古伊万里」中央公論社著 №132 所載 梅沢記念館 旧蔵