青手古九谷茄子文大平鉢
江戸時代・17世紀
径33.5cm 高7cm
売約済み
造形、釉調、豪快な意匠、どれを見ても青手古九谷の魅力を余す所なく表現した逸品であるといえる。縁には、深い緑釉の中に菱形木目文を力強い筆致で描き、見込みには花文を巡らせた黄釉を背景に、茄子と葉の文様を、紫と緑を用いて大胆に描き込む。茄子を描く筆使いも勢いがあり、力強い。裏面には、色調の綺麗な黄釉が全面に施された中に、黒の唐草文を描き、高台内には福銘が記されている。器全体に釉調が濃く、青手古九谷らしい堂々とした作風である。
「色絵の煌 古九谷」大阪美術倶楽部(2008年)21番 所載