江戸時代・19世紀
径22cm 高3.5cm
売約済み
江戸時代・文政 7年(1824)に、大聖寺城下の豪商であった豊田伝右衛門が、再興九谷の窯を大聖寺藩領九谷村に開窯したのが吉田屋の始まりである。この皿は、当時吉田屋窯にて製作された器であり、四彩の鮮やかな色彩と、青手古九谷風のデザインが特徴的な、吉田屋青手皿の逸品といえる。器の見込を斜めに二分し、黄彩を塗り埋めた地に、紫と紺青で紫陽花の花を表現する。見込半分に緑彩を塗り埋め、垣根のように描くことで、紫陽花の花がより際立つ視覚効果があり、実に見事な構図といえる。器の周囲は黄彩の地に矢羽根文をめぐらせ、縁に銹釉を施す。器の裏側は、緑地に松葉のような線描きと、高台脇には櫛歯文をめぐらす。高台内は白磁とし、中央に緑地角福銘を記す。この皿は、四彩の色絵の発色も非常に良く、構図や色彩感覚など、どれも吉田屋の魅力が随所に見て取れる優品であるといえる。
江戸時代・19世紀
縦8.3cm 横12cm 高7.5cm
売約済み
(右上)