江戸時代・17世紀末~18世紀初
径14.2cm 高4.8cm
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舞い降りる花々を背景として、荒い波間に躍動感あふれる鯉の姿を描いた古伊万里金襴手様式の華やかな小鉢。
周囲の三方には宝尽しの文様と唐花文様をそれぞれ交互に配し、その余白には精緻な幾何学文様で埋め尽くすなど元禄期に作られた絢爛豪華な作品である。
高台内には二重圏線が廻らされている。
古伊万里 日本の陶磁8 中央公論社 96頁 166番 所載品
二客 小ホツ有
江戸時代・17世紀末~18世紀初
径 25.3cm 高 7.8cm
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江戸時代元禄期に作られた古伊万里型物の代表的な作品の一つ。 見込みには荒磯文様と呼ばれる、波涛の上で跳ねる鯉の図を力強く表現し、縁の四方には、白抜きの唐花文を金彩で上品に描いている。器全体の色調は、明るい緑彩の萌黄地に、金彩と黄色を用いて唐草文を格調高く表現する。裏面は、菊座状の赤丸と、花を描いた如意頭の窓絵を唐草で繋ぎ、高台内には目跡を一つ残す。 中国明時代の金襴手に倣い作られたこれらの古伊万里作品は、日本独自の意匠により発展を遂げ、古伊万里金襴手作品の最高傑作まで登りつめた名品である。
江戸時代・18世紀初
長径 14.5cm 高 5.3cm
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端正な作りのこの小鉢は、鮮やかな深紅の色絵が器全体に施され力強さと優美さを併せ持つ金襴手様式の逸品。見込には、竹林に梅と鶯の文様が染付で繊細に描かれている。中央の余白の白さにより紅色が華やかに映えるこの意匠は、金襴手様式特有の絢爛たる趣があり、見事な出来映えである。器の側面に大小二種類の窓をそれぞれ四カ所に設け、大きい方の窓には吉祥文様の鶴と宝尽文を、小さい方の窓には唐花文を描いており、内側に描かれた絵文様が外側の同じ位置にも配された「打抜き」と呼ばれる手法が用いられている。高台内には、「大明萬暦年製」の銘を記す。
江戸時代・18世紀初
径 6.7cm 高 8cm
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元禄文化の華やかさを、小さな器の中に見事に表現した古伊万里金襴手様式の逸品である。側面には、「寿」などの文字を丸窓の中に配し、その余白を朱赤で丁寧に塗り埋めている。口部には、福・禄・寿・喜・財の五福を意味する五弁の梅花文を波間に描いている。赤や染付、金彩などで上品に仕上げられた猪口は、当時、大名や豪商への献上品として特別に誂えたものであり、宴席を彩る器として用いられたと思われる。高台内には「冨貴長春」銘が記されている。
江戸時代・17世紀末
径 21.4cm 高 8.8cm
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元禄文化の栄華を象徴するかのような古伊万里金襴手様式の風格ある鉢。見込に描かれた欄干文は、余白を生かし巧みに描かれている。金襴手特有の赤玉文を大きく四つ描くことにより、意匠全体に力強さを与えている。側面に施された鮮やかな発色の瑠璃地は、格調高く見事な出来栄えである。古伊万里の中でも、金彩を使わず瑠璃釉だけで仕上げた作品は、他に類例が少なく、金襴手様式特有の華やかさと上品さを併せ持つ優品である。高台内に二重圏線が施され、その中に「大明萬暦年製」銘が記されている。
「日本の陶磁 古伊万里」中央公論社著 №132 所載 梅沢記念館 旧蔵
江戸時代・18世紀初
径 25.3cm 高 12.5cm
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絢爛豪華な金襴手の鉢の中でも、美術館に所蔵される有名な作品の一つ。見込には、瑞獣である麒麟を描き、側面には人物や唐花文、それらの背景を幾何学文様で埋め尽くした元禄期の栄華を象徴する様な出来映えである。唐人物や、窓の唐花文様が内と外でそれぞれ同じ位置に配された「打抜き」といわれる手法が用いられている。細部に至るまで緻密に施された絵付や、ふっくらとした豊かな造形美が、魅力的な逸品。高台の圏線内に、赤絵と金彩にて柘榴の切枝文が描かれている。
江戸時代・18世紀初
径22cm 高10.2cm
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古伊万里金襴手らしい縁が端反りした朝顔形の深鉢。見込には染付と色絵を用いて牡丹文を華やかに描き、緑地と赤地の窓絵に唐花文を大胆に配す。見込全体の余白を染付で埋めることにより、重厚感のある趣を与えているが、一部に白磁を残すことで、文様が引き立ち美しい。元禄時代の優美な作風が余すところなく表現されたこの器は、きらびやかな色彩、大輪の花が開いたかのような意匠や造形等、絢爛豪華な金襴手鉢である。高台内には「富貴長春」銘があり、目跡が一つ残されている。
江戸時代・17世紀
径20.5cm 高36cm
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頸から肩にかけて剣先文、ふっくらとした胴には迫力ある描写で菖蒲文を配し、濃紺の美しい釉調が白い素地に映える見事な優品。細い線で文様の輪郭をとり、枠の中を塗りむら無くはみ出さないよう丁寧に描いている。菖蒲の花をシンメトリーに配した斬新な意匠は、独特の趣があり実に秀逸である。なだらかな曲線美をそなえた器形、力強い絵文様がともに調和した端正な作ぶりの魅力的な大瓶である。
「世界の染付展」1993年 九州陶磁文化館 87頁145番 所載
江戸時代・17世紀末
径13㎝ 高6㎝
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元禄期に最盛期を迎えた古伊万里金襴手の技術の高さを随所に見て取れる名品である。見込み全体に描き込まれた小紋の線の細さ、正確さは超絶技巧の極みである。四方に描かれた赤玉や中央に配する麒麟も吉祥を表す文様として用いられた。外側の深みある瑠璃釉全体に金彩で宝相華を巡らせているのも美しい。高台内に楷書にて「奇玉宝鼎之珍」の銘が書かれているが、この銘の通り優品であり宝である。